娘が子供の教材をメルカリで買ったが、電池の液漏れで動作しないので直してほしいと言って来た。電池を入れてみると、相当低い声で「ハロー・・・」と言っているが、後は反応がない。
分解をして中身を調べるが、電子回路で分からない。コンデンサーを外したりして、電圧波形を見たりしたが、接触不良と思われ、コネクターを交換して見ると、普通の声になった。
分解して原因を探ってみる
これが動作不良で修理を依頼されたベネッセワールドワイドキッズ、カードリーダー。
最初に、電池を入れて電圧を計ってみた。電池は単三を4本使うので6Vだけど、充電式の1.25V 4本を使ったので約5Vとなっている。
ところが、基板上での電圧を調べたところ、プラス側もマイナス側もほぼ同じ値となっている。これはおかしい。ショートしている状態か?
そこで、電源回路に問題があると思いコンデンサを疑い、最初のコンデンサーを探してみた。外観では特に問題ない。これがショートしているのかと疑い下の写真のように外してみた。
しかし、全く結果は同じだった。
電池から基板に行くコネクター部の断線を疑い交換した
いろいろと調べて見て、気が付いたのは、電池の出口で5Vあるのが、基板ではプラス側もマイナス側も5Vになっている。テスターであたれば良かったが、オシロスコープで電池のマイナスを固定して、基板の電源のプラスとマイナスを計っていたものだから気が付かなかった。
つまり、マイナス側が基板に接続されていないのだった。
それで、2pコネクター部のハンダを外して、3pに付け替えることにした。3pにしたのは、手持ちに3pしかなかったためである。
写真は2pのコネクターを外したところ。
下の写真は3pコネクターに交換した電源ケーブル。
一応修理を終え、動作確認すると、最初の一瞬だけ低い声だが、直ぐに普通の声で「ハロー、インサートカード」としゃべった。
ただ、インサートするカードを持ち帰っていなかったので、全体の動作テストは行えず、後日、娘の家に行った時に行うことにした。
数日後、娘の家に行き、早速、電池を入れテストして見た。すると、また低い声で「ハロー・・・」となっていた。「えー、治っていない」
まだ接触不良が直っていないのかも知れないと思い、念のため持参していたハンダごてで、電池ケースと基板の電源端子を直接ケーブルで繋いだ。
しかしながら、それでも症状は変わらない。接触不良でもなさそうだ。
結局は原因が良く分からず無事動作するようになった
そのまま放置して明くる日になにげなくONボタンを入れてみると、「ハロー、インサートカード」と本来の声で応答した。カードを入れてみると、これまた正常に動作している。
そして、その後も、ズーっと正常動作を続けている。一体、何が悪かったのか?
いやいや、そんなことより、とにかく治ったようなので、良かったと言うしかない。