海外ボランティアは業務ではない
ボランティア活動をすると言う概念は、我々の世代には縁遠いものであった。
また、長年サラリーマン時代を過ごして来た者にはサラリーマンの考え方が身に沁みついているので、それが更にボランティア活動の妨げになっているところがある。
サラリーマンは、自身と会社との雇用関係にあって、仕事と給与がバランスしている。
雇用者側の指示にしたがい与えられた業務を実施することで、その代償として給与をもらう。
一方、ボランティアは、雇用関係がなく、派遣先の指示もなく、業務としてでなく、自らの意思で出来る範囲のことを行うものである。
サラリーマンを長く続けて来た者にとっては、今回の海外ボランティア支援団体から派遣されるボランティアもその団体の業務として捉えがちであるが、その団体はボランティア活動を支援をするのが目的であって、我々自身が自分の意思でボランティア活動を行うことが求められる。
我々は派遣先と話をして相手の要望を聞き、自分で出来ることは何かを考え、それを提案して仕事を行うことが必要である。
要求が過大であれば、出来ないと断ってもいい。また過度な期待や押付けなどには、自分の出来る内容を提案するなども大切である。
私自身も、ボランティア活動は初めてで、具体的に何を要求され、期待をされるのか、現状では、全く不明である。
実際に現地で派遣先と話をしながら、ボランティアの精神で、自ら出来ることを提案して行くしかない。
海外では、その国の国民性や考え方の違いがあったり、またコミュニケーション不足などによる意思疎通の問題があったりして、ボランティア活動は容易くはない。
しかしながら、そのような状況においても、ボランティア精神を貫き、ボランティア自身で解決して行くよう努力したいと思う。