娘が子供用に作った簡単なダンボールのお家が壊れたので、プラダンを使いしっかりした子供のお家を作ることにした。
しかしながら、ダンボールを使った子供のお家はよく見かけるけど、プラダンを使ったのは見たことがなかった。その理由は接着が難しいためと思われる。プラダンの接着には、一般的には、溶着加工(溶かして接着)にて行うが、専用の設備や工具などが必要で、DIYで加工するには無理がある。
一方で、プラダンを接着剤や両面テープで接着をするケースがあるが、強度面での問題があり、子供が中に入って遊ぶとなると、直ぐに剥がれてしまうことが予想される。
そこで、プラダンの接合にハトメの使用を検討した。実際に試して見たところ、非常に上手く接合できたので紹介する。ハトメパンチは、ダイソーで買ったものを改造したので、その方法についても解説している。
完成した子供のお家は、LEDテープでイルミネーションを施し、年末の雰囲気を醸し出した。
完成後はこんなお家になりました
お家の大きさは、幅60cm×奥行き90cm×高さ90cm。
入口は間口30cm×40cm。
内部の高さは90cmあるので、子供(1歳半)が立って歩ける。
屋根の1/3が開くようになっている他、窓などが付いているので、あちらこちらから手や顔を出し、子供と遊ぶことが出来る。
製作工程
設計・計画図
先ず、ラフな計画図を描いておき、その寸法を元に工作用紙にミニチュアの家を作る。
工作用紙に1/5スケールで図面に落とす。
工作用紙から型紙を切抜き、立体のモデルを組立て、加工の工程や完成のイメージを確認する。
材料調達
プラダンとは
プラダン(プラスチックダンボール)とは紙ダンボールと同じ形状をしたポリプロピレン製の中空シートです。
紙ダンボールに比べ、水・油に強いだけでなく、数十倍の耐久性があり、ヒンジ耐性は20万回以上になります。
ヤマコー プラダン.com
ホームセンターでプラダンを購入
近くのホームセンターに出向き、市販されているプラダンを調べた。
定尺物は910×1820で、厚みも2mmから5mmなどのサイズがある。その中で、商品名「OKプラ養生シート」厚さ2mmのプラダンがあったので、透明色とブルーの2種類をそれぞれ2枚ずつ購入した。価格は、1枚180円(税抜き)で合計792円(税込み)だった。
重量も軽く、家でカッターナイフで切れるので、そのままの大きさで車に積込み、家まで持帰った。
ホームセンターで購入したプラダン(910W×1820L×2T)をカッタ-で1200Lに切断して見たところ、簡単に切断出来た。
製作
使用工具
組立て加工に使用した工具は、次のものである。
- ベニヤ板の切れ端(幅20mm×長さ910mmと40mm×長さ910mm)・・・定規として使用
- カッター
- カッターの下敷き(ベニヤ板を使用)
- ハトメパンチ(Φ7mm)・・・ダイソーで購入
- ハトメ玉(80個)・・・ダイソーで購入
- メジャー(3.5m)
- 下穴加工用ドリル&ビット(6mm)
特にプラダンの接着については、接着剤による方法は、強度的に無理だと諦め、ハトメパンチ(Φ7mm)を用いることにした。
ダイソーで探したところ、ペンチ型のハトメパンチ(Φ7mm)がダイソーで200円で売っていたが、これでは、好きな位置にハトメが打てない。また、パンチとパンチ台が別々になったものが売られているが、Φ10mmなので大きすぎるし、ハトメ玉が30個で百円は数多く使うケースでは高く付く。
一方、手芸品店に行くと、パンチとパンチ台が別になったものが、3~10mmといろんなサイズで販売されていたが、1,000円近くもする。
コスト面から考慮し、最終的にダイソーのペンチ型のハトメパンチ(Φ7mm)を分離改造して使用することに決めた。同時にハトメ玉(約80個入り)を100円で購入。
ダイソーで購入したハトメパンチ(Φ7mm)
一方、ハトメ玉の適合厚さは1~2mmとなっているが、2mmの板を2枚接合することは可能だった。
ハトメパンチを改造
ハトメパンチがどの位置でも打てるよう、ハトメパンチのピンを切断した。
ハトメパンチのピン(4mm)を金鋸で切断すると、二つの部品に分かれる。
ハトメパンチを解体して単独の工具として使う。
解体した後、元のペンチ式で使う場合、一方のピン穴にM4のネジが切られているため、M4ネジがあればピン穴位置に差し込んで元通り使うことが出来る。
切断加工・曲げ加工・接合組立て
加工は、材料の切断、折り曲げ、接合の順に進める。
切断:定尺の材料から所定の寸法にて罫書きを行い、カッターで切断する。
曲げ加工は、敷居の角を利用して行った。
ベニヤ板2枚で角になる部分を押さえながら曲げるとうまくいく。
接合組立て:まず、接合する2枚のプラダンを重ね、6mmドリルにて、貫通した下穴を開ける。
ハトメ玉の推奨下穴は7~8mmであったが、ドリルの刃がダイソーで6mmしか手に入らなかったので、6mmの穴を開けた。
次に、ハトメ玉をこの貫通下穴に通し、解体したハトメパンチ(裏側用でテーパーとなっている方)をハトメ玉に当て、金づちで打ち、接合する。
ハトメの間隔は基本的に200mmピッチとした。
完成
約2日ほどで完成した。LEDテープライト 白色 5m 300灯(DC12V) を巻きイルミネーションとした。
完成したプラダンで作った子供のお家
総費用
総費用は、工具のハトメパンチとハトメ玉が300円、プラダンが定尺4枚で720円、LEDテープライト190円、DC電源が436円の総計1,646円(税抜き)だった。